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2021.11.15

茅ケ崎の家

担当:理恵・中田

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神奈川県茅ケ崎市にある築18年の中古戸建て住宅。

リノベーション完成後の引き渡しから1年、久しぶりに訪問してみると、見事にお施主さんの色に変化していました。インテリアはもちろんのこと、自作の棚がいくつも増えていて、そこでは、“家を楽しむ”生活が始まっていました。

こだわりは、ずっと実現したかったことを詰め込んだキッチン。
特に、業務用の作業台を入れたことは、ご夫婦のかねてからの夢でした。担当した中田製作所の中田理恵も、普段業務用のものを住宅で使うことはほとんどありませんでしたが、お二人の思いを実現するため、この作業台に合う空間にすることを目指しました。

施主「業務用キッチンの雰囲気にずっとしてみたかったんです。タイルの感じも好きだし、やりたいなって思ってたことが全部できました。」

以前は都心に住んでいたご家族。中古物件を購入して、自分たちが好きなようにつくり変えてみたいという希望を叶えるため、ある程度の家の広さを求めて移住。奥さんの実家近くで、馴染みのある土地だったこともあり、この地で仕事と子育てを楽しむ生活へのシフトチェンジをしました。

ご夫婦には、単に建築会社にリノベーションをすべて任せるのではなく、自分たちも家づくりに深く関わりたい、参加したいという強い思いがありました。ハンディハウスプロジェクトを見つけたときに、「妄想から打ち上げまで」というハンディの合言葉に魅かれ、自分たちの思いを叶えられると考えたそうです。
物件探しから中田製作所と一緒に行いながら、家づくりの妄想がスタート。お二人は、自分たちのイメージを写真や手書きのスケッチにしたりしながら、濃密なやり取りを続けました。

リノベーション工事が始まってからは、できる限りの時間ご家族で参加。時には友人も呼んで一緒に壁を塗ったりタイルを貼ったり。小さな娘さんも粉まみれになって一緒に家づくり。大好きな人たちが手を加えて作った、住む前から思い出が詰まった家が出来上がりました。

施主「ほんと楽しかった。もっと参加したかった。平日は仕事で土日しか参加できなかったのが残念でした。本当は、全行程に参加したい気持ちでした。」

工事中、ある想定外のつくりが生まれました。
もともとは、耐震補強の関係で、天井は剥がして貼りなおす想定で進めていました。でも、剥がして中がむき出しになった状態になったとき、部屋の空間にアクセントが出て趣深い雰囲気をつくる天井になると考えたのです。しかも、半分は天井を残し、半分は剥がして中を見せる空間に。これは、ご夫婦も中田製作所も想定していなかった偶然の産物でした。

施主「天井も気に入ってます。半分天井を残して、半分梁などを出すというのは、なかなか発想しなかったけれど、壊す段階から一緒に参加していたからこそ生まれたものだと思います。それがすごく面白い。」

建築家も施主も一緒に参加するからこそ、その場その場で相談して決められる面白さ。まさにライブ感さながらの家づくりが生んだ、新しい発想でした。
実はこの住宅、旦那さんが言うには、今もまだ“工事中”なんだそうです。2階の寝室と子ども部屋は敢えて手つかずの状態で残し、どんな部屋にするのかを、家族で妄想して楽しんでいます。

施主「家って色んな部分に手を入れられるところがあるからすごく楽しい。次はこれしてみよう、その次はこれをやってみようと続くので、完成まで先は長いかな。」

“終わらない家づくり”を提案しているハンディにとって、お施主さんが日々家づくりを楽しんでいる姿を見られたことは、何よりも嬉しい出来事でした。今後どのようにこの家が変化するのかが楽しみです。


 

ABOUT PROJECT

設計   中田裕一+中田理恵/中田製作所
施工   HandiHouse project
期間   2020.11-2020.12
場所   神奈川県茅ヶ崎市
用途   木造戸建住宅

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